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技術資料
No.T1308 | 2013.12.17

イオンスパッタによる深さ方向分析 (ESCA、XPS)

概要

イオンビームによるスパッタとESCAによる表面の分析を交互に行うことにより、深さ方向における組成/化学状態分析をnmオーダーの分解能で分析できます。Arモノマーイオン銃およびArガスクラスターイオン銃(GCIB)を搭載したESCAでは、無機物および有機物の深さ方向分析が可能です。

【図1】イオンスパッタによる深さ方向分析

分析事例

(1)無機単層膜の深さ方向分析(Arモノマーイオン銃)

Si基板上に100nmのSiO2膜を形成したサンプルの深さ方向組成分析結果を図2に示します。
SiおよびOの組成が深さ方向で変化している様子が分かります。

【図2】SiO2/Siの深さ方向組成分析(左:試料の想定図、右:深さ方向分析結果)

(2)有機単層膜の深さ方向分析(GCIB)

PET上に1.2μmのポリスチレン(PS、図3)を形成した膜の深さ方向組成分析結果を図4に示します。GCIBを用いることにより、PS、PETの理論組成を維持したままスパッタが可能です。

【図3】PS(左)、PET(右)の構造式
【図4】PS/PETの深さ方向組成分析(左:試料の想定図、右:深さ方向分析結果)
適用分野
プラスチック・ゴム、その他有機製品、その他無機製品
キーワード
シリコン、シリコン酸化物、Si、SiO2、ポリスチレン、PS、ポリエチレンテレフタレート、PET

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