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技術資料
No.T1506 | 2015.08.12

GPCによるセルロース材料の分子量分布測定3

~ バクテリアセルロース ~

概要

セルロースの分子量測定法として、粘度法が一般的に用いられています。粘度法からは平均分子量が得られますが、分子量分布は得られません。
これに対して、GPC法では平均分子量と分子量分布の両方を得ることが可能です。GPC法から得られる分子量分布曲線は、分子量に関する視覚的、直感的な情報を得ることができます。
セルロースは難溶解性材料であるため、GPC分析が難しい材料ですが、前処理や溶解条件を工夫することで、GPC分析が可能になります。

分析事例

菌種の異なる2種類のバクテリアセルロースについて、GPC測定を行った結果を図1に示します。
バクテリアセルロース:酢酸菌等の微生物によって作られるセルロースです。バクテリアセルロースは、植物由来のセルロースと比較して繊維が細く、緻密なネットワーク構造を有しており、保水性や生分解性に優れることから、人工血管や分離膜などへの利用が検討されています。

【図1】 菌種の異なるバクテリアセルロースの分子量分布曲
線 (試料提供:九州大学大学院農学研究院 准教授 巽大輔 先生)
適用分野
分子量、重合度
キーワード
セルロース、パルプ、リンター、セロハン、コットン

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