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技術資料
No.T1836 | 2018.12.08

多層材料の積層構成分析

概要

包装材料の多くは機能性フィルムであり、複数の樹脂等から構成されています。包装材料は食品、産業、医療など様々な分野で使用されていますが、目的により組み合わせる樹脂の種類や数は異なるため、その層構成は多種多様です。
本技術資料では、イメージングFT-IRを用いてフィルムの積層構成を分析した事例を紹介します。

分析事例の紹介

試料 :食品包装フィルム
装置 :イメージングFT-IR(日本分光製)

【結果】

図1に、フィルム断面の顕微鏡観察写真を示します。断面観察において、中央付近に光を透過しない層の存在が確認できます。フィルム外観は銀色を呈していることから、アルミ層が含まれていると推定されます。
次に、図1中の赤枠で囲った部分について、イメージングFT-IR測定を実施しました。解析結果を図2に、各層のIRスペクトルを図3に示します。
測定の結果、試料はPP/PE/PET/アルミ/PE/PP から構成される6層フィルムであることが判明しました。
このように、イメージングFT-IRを用いることで、フィルムやシートの組成を明らかにするとともに、層構成を可視化することによって視覚的に理解しやすい情報を得ることができます。
その他、フィルム中に混入した異物等の定性や分布状態把握などにも応用可能です。

図1. フィルム断面の顕微鏡観察像  図2. イメージング解析画像   図3. 各層のIRスペクトル
適用分野
積層構成解析
キーワード
包装材料、多層材料、フィルム、シート

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