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技術資料
No.T2527 | 2026.02.25

酸素フラスコ燃焼法

‐ イオンクロマトグラフィーによるハロゲン・硫黄の分析

概要

 試料中に含まれる元素の組成及びその含有量を把握することは、品質管理や材料解析において重要です。酸素フラスコ燃焼法イオンクロマトグラフィー(IC)は、試料中に含まれるハロゲン及び硫黄量(%オーダー)を簡便に測定可能な分析手法です。本技術資料では、同法によるハロゲン及び硫黄の分析例について紹介します。

分析方法

1)酸素フラスコ燃焼法について

 酸素フラスコ燃焼法は、固体・液体試料を密閉容器(フラスコ)内で燃焼分解し、発生したガスを吸収液に定量的に吸収させる手法です。吸収液をIC測定することで、試料中に含まれるハロゲン(F, Cl, Br, I)や硫黄の定性及び定量が可能です。以下に手順を示します。

酸素を満たしたフラスコ内で試料を完全燃焼

②③

発生したガスを吸収液に吸収

【図1】酸素フラスコ燃焼法

【図1】酸素フラスコ燃焼法

2)標準試薬及び市販樹脂製品の酸素フラスコ燃焼法-IC測定

 下記試料について酸素フラスコ燃焼法で燃焼分解を行い、吸収液のIC測定を行いました。

  • 標準試薬 : S-ベンジルチウロニウムクロリド
  • 市販樹脂製品 : シールテープ / PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製

結果

 各試料における燃焼吸収液のイオンクロマトグラムを図2、図3に示します。

  • S-ベンジルチウロニウムクロリドを分析した結果、理論ClS量とほぼ同等の定量結果が得られました。
  • SはIC上ではSO42-の形態で検出しますが、定量値をSに換算して記載しています。
  • シールテープ(PTFE製)の分析では、理論F量とほぼ同等の定量結果が得られました。
【図2】S-ベンジルチウロニウムクロリド 燃焼吸収液のイオンクロマトグラム

【図2】S-ベンジルチウロニウムクロリド 燃焼吸収液のイオンクロマトグラム

【図3】シールテープ 燃焼吸収液のイオンクロマトグラム

【図3】シールテープ 燃焼吸収液のイオンクロマトグラム

まとめ

 酸素フラスコ燃焼法-ICにより、試料に含まれるハロゲン、硫黄の定性及び定量が可能です。本法はハロゲン、硫黄含有量が0.1wt%以上の試料に適しており、ppmオーダーの微量分析は燃焼管燃焼法-IC技術資料No. T1513)が有効です。

適用分野
高分子、ポリマー、プラスチック、エラストマー、ゴム、有機材
キーワード
燃焼IC、CIC、元素分析、微量ハロゲン

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