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技術資料
No.T1719 | 2017.09.20

-LIBの分析- 正極材料のバインダー分析

概要

リチウムイオン電池(LIB)の電極には、活物質や導電助剤を結着するためのバインダーが含まれます。現在の市販LIBに用いられている材料として、有機溶剤系のポリフッ化ビニリデン(PVDF)や水系のスチレン-ブタジエン共重合体(SBR)が良く知られています。ここでは、正極合剤に含まれるバインダーを分析した事例を紹介します。

分析例

正極の集電体に塗布された活物質、導電助剤、バインダーの混合物を掻き取り、熱分析及び酸素フラスコ-IC法によるF分析を行いました。
熱分析(図3)の結果、431℃にPVDF(バインダー)、561℃にカーボンブラック(導電助剤)の分解による発熱が見られました。400℃近傍の加熱減量より、PVDFは2.2wt%含まれると推定されました。
また、酸素フラスコ-IC法(図4)によるF定量値(1.3wt%)から算出されるPVDF量と熱分析の値は一致しました。このように、正極合剤に含まれるバインダーの定性、定量が可能です。

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