ホームchevron_right技術資料一覧chevron_right材料物性chevron_right非接触ひずみchevron_right難接着材料のポアソン比測定 非接触法による評価(2)
技術資料
No.T0911 | 2013.10.01

難接着材料のポアソン比測定 非接触法による評価(2)

概要

試験片を縦方向に延伸させると、幅方向と厚み方向に収縮します(図1)。ポアソン比は「収縮率/延伸率」で定義されるため、幅方向と厚み方向で2つのポアソン比が存在します。弊社では、幅・厚みの寸法を同時に測定することにより、幅・厚み方向のポアソン比を評価することができます。
方向により性質が変化しない材料では、幅・厚み方向でポアソン比は同じです。しかし、繊維や分子配向等の要因により材料が異方性を持つ場合、幅・厚み方向のポアソン比は異なるため、それぞれ別個に評価する必要があります。

【図1】

分析事例の紹介

図2に、降伏点まで冷延伸して幅方向に配向させたLLDPEの結果を示します。
厚みひずみの方が幅ひずみよりも小さいことがわかります。また、本測定では幅・厚みの寸法を常に同時測定できることから、真応力を求めることができます。
図3に、縦ひずみに対して幅ひずみと厚みひずみをプロットした図を示します。図より、測定したひずみの範囲では、縦ひずみに対して幅ひずみと厚みひずみが線形的に減少することがわかります。これらの直線の傾きからポアソン比を計算しました。幅方向のポアソン比は厚み方向のポアソン比よりもはるかに小さいことがわかりました。

適用分野
プラスチック・ゴム、フラットパネルディスプレイ、食品包装材
キーワード
ポリエチレン、PE、ポリプロピレン、PP、ポリカーボネート、PC

CONTACTぜひ、お問い合わせください

弊社の分析技術について、納期やコストについてご検討の方は、
お問い合わせフォームより問い合わせください。