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技術資料
No.T2402 | 2024.04.25

LC-QMSによる有機酸の分離・検出

概要

 乳酸やクエン酸といった有機酸は、生体の代謝物質であるほか食品添加物や工業用途でも使用される化合物群です。本技術資料では、親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)を分離モードとし、四重極型質量分析計(QMS)による各種有機酸の高選択検出を検討した例についてご紹介します。

分析事例

 各種有機酸(試薬)を溶解、希釈し、LC-QMSSIM:選択イオンモニタリング)測定を行いました。

結果

 各種有機酸のMSクロマトグラム(SIM)を図1に示します。有機酸の構造によって溶出時間が異なり、またSIMによる高選択な検出が可能でした。モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸の順に溶出されており、全体の傾向として極性の低い有機酸ほど溶出が早いことが示唆されました。

【図1】各種有機酸のMSクロマトグラム(SIM)

【図1】各種有機酸のMSクロマトグラム(SIM

まとめ

 LC-QMS(SIM)により、有機酸の分離と高選択な検出が可能です。排水、製品、培養液等に含まれる有機酸の定性及び定量分析に有効と考えられます。

適用分野
有機材料
キーワード
LC-MS、四重極型質量分析計、HILIC、有機酸

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