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技術資料
No.T2513 | 2025.11.13

培地成分の微量金属の定量

概要

 細胞培養に関わる元素の研究や開発・生産した培地の品質を確認するためには、細胞の成長促進あるいは阻害に関わる培地中の微量なミネラル成分(金属元素)分析が必要です。一般的な培地について、トリプル四重極型誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)を用いて金属元素分析を行いました。

分析方法・分析装置

 図1に培地の微量金属分析のフローを示します。培地の分解手法としてAsSeHg等の揮発性の高い元素に対し良好な回収率が得られ、外部からの汚染を低減できるマイクロ波分解を選択しました。
 また、SiPS等はNCO等によりスペクトル干渉が生じます。このスペクトル干渉を除去する手法としてトリプル四重極型ICP-MSを選択し金属元素分析を行いました。

【図1】培地の微量金属分析フロー

【図1】培地の微量金属分析フロー

結果

 市販培地3種の43元素を定量した結果を表1に示します。培地情報の組成から算出した想定値と一致しました。本手法により、生体試料に含まれるppbオーダーの微量金属成分を定量可能です。

【表1】 市販培地の定量分析結果(mg/L

【表1】 市販培地の定量分析結果(mg/L)
適用分野
生体試料、元素分析
キーワード
培地、培養液、ミネラル、微量分析、トリプル四重極型ICP-MS

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