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技術資料
No.T2525 | 2026.02.20

ATR-FTIR法による紙箱の機能性要因解析

概要

 ATR(Attenuated Total Reflection-FTIR法は、試料表面の赤外吸収スペクトルを測定する分析法です。本手法は、固体・液体・ペーストなど幅広い試料に適用でき、試料表面の深さ数ミクロン程度の情報が得られます。本技術資料では、パッケージ印刷された紙箱の表面光沢と剛性を得る要因を、ATR-FTIR法で解析しました。

分析方法・分析装置

 紙箱を斜めに薄くスライスして、紙箱の外側/中間/内側をATR-FTIR法で測定しました。

装置

IRSpirit-L + QATR-S

ATRセル

ダイヤモンド

測定波数

4000 – 400 cm-1

【図1】ATR-FTIR法の原理

【図1】ATR-FTIR法の原理

【図2】分析試料

【図2】分析試料

結果

 紙箱3カ所のATR-FTIRスペクトルを図35に示します。分析結果より下記成分の存在が推定されました。

  • 外側:炭化水素
  • 中間:セルロース
  • 内側:炭酸カルシウム系鉱物
【図3】紙箱外側のATR-FTIRスペクトル

【図3】紙箱外側のATR-FTIRスペクトル

【図4】紙箱中間のATR-FTIRスペクトル

【図4】紙箱中間のATR-FTIRスペクトル

【図5】紙箱内側のATR-FTIRスペクトル

【図5】紙箱内側のATR-FTIRスペクトル

まとめ

 ATR-FTIRスペクトルより、パッケージ印刷された紙箱の表面光沢と剛性を得る要因は、外側の炭化水素の被覆と内側の炭酸カルシウム系鉱物の混錬と考えられます。本技術資料のように試料切断面をATR-FTIR法で分析することで、材料の特徴を解析可能です。

適用分野
高分子材料、有機材料、無機材料
キーワード
赤外吸収スペクトル、官能基解析、表面分析、スケール分析

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