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技術資料
No.T1311 | 2014.01.28

GPC-FTIR(溶媒蒸発型)による共重合体の組成分布解析(3)

1.概要

GPC(もしくはSEC;サイズ排除クロマトグラフィー)にFT-IR検出器を併用することで、共重合体の組成分布解析が可能になります。ここでは、溶媒蒸発型のGPC-FTIRを用いて、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS, またはSAN)の組成分布解析を行った例を紹介します。

2.GPC-FTIR装置

溶媒蒸発型GPC-FTIR装置は、カラムから溶出した溶液をネブライザーから噴霧して溶離液を除去し、残った試料を回転するゲルマニウム(Ge)板に連続的に吹き付けていきます。次に、このGe板をFT-IRの試料室の専用ユニットにセットし、Ge板を回転させながら、固着した溶出成分のIR測定を連続的に行います。これにより、溶出成分の組成を連続的に分析することが可能となります。

3.分析例のご紹介

【測定条件】

カ ラ ム : TSKgel GMHHR-H (7.8mmφ×30cm)  2本 (東ソー製)
溶 離 液 : THF
カラム温度 : 40℃
流   速 : 1mL/min
試 料 濃 度  : 2mg/mL
注 入 量 : 100μL

【試料】

アクリロニトリル-スチレン共重合体 (Scientific Polymer Products製)
 ・アクリロニトリル含有量 : 20,25,30 mol%

【結果】

アクリロニトリル-スチレン共重合体の組成分布分析結果を図1に示します。ここでは、RI検出器(示差屈折率計)を用いて得られた微分分子量分布曲線と、FT-IRによって得られた吸光度比(A2235/A2925)の重ね書きを示しました。吸光度比の縦軸(A2235/A2925)は、ニトリル基の伸縮振動に起因する2235cm-1の吸収と、主鎖のメチレン基の伸縮振動に起因する2925cm-1の吸光度比を示しており、値が大きいほど、アクリロニトリル含有量が多くなることを示しています。今回の試料は、すべてほぼ一定の組成分布であることが確認できました。

図1 アクリロニトリル-スチレン共重合体の組成分布測定結果

4.まとめ

溶媒蒸発型のGPC-FTIRを用いることで、各種共重合体の組成分布分析を行うことができ、ポリマーの重合制御や特性解析などに、非常に有用な情報をご提供することが可能となります。

適用分野
分子量測定、組成分析
キーワード
AS樹脂、SAN 樹脂

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